在宅ワークをしている方必見!!現役ワーカーが内緒で教えるNG or OKクライアント

ギャラトラブルから身を守るには<1.不払い編>

    
ギャラトラブルから身を守るには<1.不払い編>
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ギャラトラブルから身を守るには<1.不払い編>

ギャラトラブルから身を守るには<1.不払い編>

在宅歴3年で、ライターや編集をしているaiaiです。
在宅ワークをしていて、悩み深いポイントのひとつが、新規のクライアントを信用できるかどうか。その見極めを誤ると、とんでもないトラブルに見舞われることも。今回は私が遭遇したギャラの不払いトラブルについて、振り返りたいと思います。

久々の紙媒体での仕事にウキウキ

本格的に在宅ライター業を始めて間もないころ。当時の最大の関心事は、どうやって収入を増やすかということでした。覚悟していたとはいえ、外勤時代からくらべると、やはり収入は大幅減。どうにか仕事量を増やしたかった私は、クライアントの新規開拓に一生懸命になっていました。

そのクライアントとの出会いは、ホームページ。「ライター募集」という検索ワードで引っ掛かってきた会社に連絡をとり、さまざまなやり取りを交わしたあとで、無事に受注することができました。

今思えば、私は提示された仕事内容に浮かれていたのだと思います。というのは、久しぶりに紙媒体での仕事だったから。地元の観光情報をまとめた情報誌制作ということで、取材、原稿作成、デザイナーや印刷会社とのやり取りが仕事内容でした。私は長年、情報誌や広報誌などの編集やライターをしていたので、WEB媒体より紙媒体の方が得意だし好きなんですよね。

そのクライアントでは、メインの業務が繁忙期に入るため、その冊子の制作に関われる人員がいないとのこと。そのため、単なる1スタッフではなく全面的に私に任せてくれるといいます。「返信する暇もないから、困ったとき以外は連絡もくれなくて大丈夫ですよ」とまで。

紙媒体自体が減ってきており、WEBライターの仕事が圧倒的に増えている現在。だからこそ、「この仕事は絶対にやりたい!」と前のめりになってしまい、大して確認もせずに飛びついてしまったのだと思います。

あれ?連絡がつかない…

すべてをひとりで切り回す仕事は、大変ながらもやりがいがあり、張り切って取り組んでいた私。取材に出て人と話したり、デザイナーさんとオンラインで打ち合わせしながら、指示を出したりするのも楽しくて、仕事はサクサク進んでいきました。本当に順調そのものだったんです。校了日までは。

原稿をどんどん作成していき、デザイナーさんにレイアウトを組んでもらって、次々に入稿データができていきました。そして迎えた校了日。印刷会社と時間調整をしつつ、最終的なチェックをしながら、私は朝からクライアントに連絡をとり続けていました。なぜなら、やはりざっとでも確認いただき、OKをもらってから入稿したかったから。しかし、返信はまったくなし。しかたがないので電話に切り替え、何度も何度も掛けましたが、まったくつながらないのです

印刷会社と決めた時間が迫る中、クライアントとの連絡がとれずに焦る私。入稿が遅れたら、納品も遅れてしまう…。でも、まさか勝手に入稿するわけにもいかないし…とオロオロしていたのですが、印刷会社の担当者からのひと言に驚愕します。

「逃げたんじゃないの?」

訪ねた先はもぬけの殻

「え?…逃げた?」
私はそれまで経験したことがなかったのですが、校了日に姿を消す人というのは、ごくまれに存在するそうです。お金を用意できないとか、この日に入稿しないと間に合わないのに、まったくデータができていないとか、理由はさまざまだそうですが。

「すぐに確認した方がいいよ」という印刷会社の方のアドバイスに従い、私はホームページで確認したクライアントの住所を訪ねることにしました。気が動転していたので、すでに仕事を終えて帰宅していた夫にも、念のために同行してもらって…。

幸い所在地が隣の県だったので、間もなく到着。オフィスビルを想像していましたが、ナビで案内された先はどう見ても集合住宅の一角でした。さっそく住所に書かれていた部屋番号を訪ねたのですが、人の気配がない…。しばらく車で待機してみましたが、誰かが出入りすることはありませんでした。

結局それ以来、まったく先方と連絡がとれなくなったので、何が起こったのか正確なことはわかりません。はっきりしているのは、1ヵ月半掛けて作ってきた情報誌のデータが宙に浮いてしまい、そしてギャラがまったく回収できなくなったこと。

一緒に来てくれた夫も、思うところはあったのでしょうが、あまりの事態に気の毒に思ってくれたようです。この件については、その当時から今にいたるまで、まったく触れずにいてくれています。

取材先への事情説明に奔走

クライアントがいなくなり、しばらくは放心状態だった私ですが、現実世界は待ってくれません。取材先に事情を説明し、情報誌が発行されないことをお知らせしなければ。

顛末をお話ししてお詫びすると、ほとんどの方は、謝罪を受け入れてくださり、逆に私を心配してくださいました。しかし、当然厳しい言葉を投げられることも。まぁ、それほど完成を楽しみにしてくださっていたということなので、こちらはただただお詫びするしかないんですけどね…。本音を言えば「なんで私がこんな目に…」という感じでした。

説明とお詫びのために取材先を回っていると、「せっかく作ったんだから、ネット上でもいいから公開したらいいいのに」という声をいくつもいただきました。その言葉は大変ありがたく、私も「そうしようかな」とも思ったのですが、やはり元々は発注されて作ったもの。勝手にアップするのは抵抗があり、実行はしていません。しかし、かなり思い入れを込めて制作したものなので、いつか日の目を見るといいなと思っています。

どこで間違ったのだろうか…?

この事件があってから、何がいけなかったのか考えてみました。一番の原因はやはり、「久しぶりに紙媒体を作れる!」と浮かれて、先方の会社について何も調べなかったことでしょう。会社名で検索を掛けることすら、しなかったのですから。

それから「連絡はそれほどしなくていいよ」という言葉を真に受けてしまったこと。メールでしかやり取りしないのだから、もっと頻繁に連絡をとり、レスポンスが悪い時点で違和感をもつべきでした。

このことを教訓に、新規クライアントと取り引きを始める際には慎重になった私ですが、この後もまた、違うパターンのギャラトラブルに巻き込まれることになります。クライアントの見極めって難しいですね。

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