在宅ワークをしている方必見!!現役ワーカーが内緒で教えるNG or OKクライアント

ギャラトラブルから身を守るには<2.遅配編>

    
報酬を受け取るまでは信用できない
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ギャラトラブルから身を守るには<2.遅配編>

ギャラトラブルから身を守るには<2.遅配編>

在宅歴3年で、ライターや編集をしているaiaiです。
在宅ワークをしていて、悩み深いポイントのひとつが、新規のクライアントを信用できるかどうか。いい感じで仕事が進んで安心していても、ギャラが振り込まれるまでは決して油断できないのです。

WEBマガジンのオイシイ仕事をGET

外勤から在宅ワークに変わった当初、とにかく収入を増やしたくて、在宅ライター募集の求人に片っ端から応募していた私。レギュラーを複数獲得できたら、月々の売り上げのベースができると考え、ガムシャラにトライしていたのです。

ある日、ネットで見つけた求人案件。30~40代向けのWEBマガジン創刊に当たり、ライターを大々的に募集していました。自分の年齢がターゲット層に近いこともあり内容も興味深く、さっそく応募。無事、採用していただき、まずは1ヵ月に100本の記事を納品することになりました。

1ヵ月に100本というと1週間で約25本。なかなかハードだと思いましたが、急ぎということもあって、ギャラは破格。しかも1本当たりの文字数が1000文字程度でOKということで、トータルで見るとオイシイ案件です。同時に採用された5名のライターさんたちと、会社が用意してくれたチャットルームで繋がれたのも新鮮でした。

ベタ褒めしてくれる社長の言葉に気分上々♪

いよいよ仕事開始。私たちライターは、各自、週に25本というノルマを抱えており、毎週金曜日中にその週に執筆した原稿を納品しなければなりません。金曜日中とはいっても、社員さんが出勤するのは土曜日の10時なので、それまでに原稿を送れていたらセーフです。そんなわけで、毎週金曜日の夜中から土曜日の明け方には、原稿を書きながらチャットルームで和気あいあいと進捗共有していました。私は普段、家で孤独に作業しているので、同業者とコミュニケーションをとれるこの機会は、とても貴重で楽しいものでした。

全員が無事に提出できるように、たまに進捗が遅れている人がいればアイデア出しを手伝ったりして、みんなで励まし合いながら、毎週末の納品を乗り越えていたのも懐かしい思い出です。

そして、何よりモチベーションが上がったのが、クライアントの担当者や社長の言葉。社風なのか、この会社の人たちはとても人当たりがよく、言葉掛けも本当に上手なんです。原稿に問題がないときには、こちらがうれしくなるような言葉で褒めてくれ、ダメ出しのときも、否定的な言葉は使わずに、納得できるような説明の仕方で修正ポイントを伝えてくれていました。

このクライアントさんの仕事なら、ずっと担当したいなぁ。最初の1ヵ月で心をつかまれたのは私だけではなく、ほかのライターさんたちも同じように話していました。

やがて最初の1ヵ月が終了。無事に、ライター全員が継続してもらえることになり、みんなで喜んでいたのでした。

あら!?ギャラが振り込まれていませんが…

続く2ヵ月目も順調に進むなか、迎えたギャラ振込日。銀行に出掛けて通帳記入してみたところ…あら?何も印字されません。時間が早かったのかなと考え、次の日に出直しましたが、同じ状態。次の日もまた次の日も、通帳に変化はありません。毎日繰り返すうちに、もう慣れっこになり、通帳が機械から返ってくるスピードで、何も印字されていないことがわかってしまうようになりました。

振込日から1週間たっても、私は会社に問い合わせていませんでした。それは、私が振込日を勘違いしているかもしれないと思ったから…というより思いたかったから。あんなによくしてくれた社長が、ギャラを踏み倒すとは考えたくなかったのです。

恒例の金曜日の夜中になり、チャットルームが賑わってきたころ。ひとりの女性ライターさんが「ギャラ、入った?」と投げかけてきました。「やっぱり入ってないんだ…!」と衝撃を受けながらも、ほかのライターさんの反応を待つことしばし。即座に「まだ入ってないよ」と反応する人もいれば、私と同様に沈黙している人も。あまり長い間スルーしているのもおかしいかと思い、「私もまだだよ」と入れておきました。

ギャラの遅配が起こっていることを知り、私たちは、それぞれ会社に問い合わせてみることにしました。会社と各人との契約なので、誰かが代表してというよりは、各々が問い合わせる方がよいと思ったからです。

催促すると延々続く泣き落とし

メールでの問い合わせだと埒が明かない可能性があるので、私は会社に電話して、直接社長と話すことにしました。ごまかされるか凄まれるか…と身構えていたのですが、電話に出てきた社長はいつも通りの低姿勢。

「こんなに素晴らしい原稿を書いてくれたのに、本当に申し訳ない。実は別の事業で損失が出てしまって、すぐには払えないんだ。でも、必ず近いうちに全額支払うからね」

涙を流さんばかりに謝ってくる社長にほだされ、強くは要求できない私。それが何度も繰り返され、結局全額回収できたのは約1年後のことでした。もちろん、その間はそのクライアントからの仕事は一切受けていませんし、ほかのライターさんも同じだったようです。

最近、思いがけない真相が判明。実は私も含めて計6名いたライターのうち、ギャラがなかなか支払われなかったのは、私ともうひとりだけだったようなのです。支払いに順番を付けていたようで、同じライターのなかでも、既婚男性にはもともとの支払日当日に全額振込み。次にひとり暮らしの独身者、その次に実家暮らしの独身者ときて、既婚女性は最後に回されたとのこと。夫の収入があり、生活には困らないからという理由だそうです。

遅配というだけでもガッカリなのに、支払いの順番付けをしていたという事実を知り、心の底からゲンナリ。稀にみるステキなクライアントさんだと思っていたので、余計にショックな出来事でした。

今回の教訓

原稿を執筆している間、私たちをあれほど褒めてくれていたのは、後ろめたさがあったからなのでしょうか。それとも、いい気分にしておいたら、振り込みが遅れてもあまりキツク言ってこないと思ったのか…。この出来事から私が学んだのは、やはり不自然なほどにベタ褒めしてくるクライアントには、注意が必要ということと、どんなに人当たりがよくても、必要なことはきっちり問い合わせるべきだということでした。まだまだ修業が必要ですね。

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